この秋の叙勲で辻村瑛先生(信州大学名誉教授/
高松短期大学非常勤講師)
“瑞宝中綬章”を受賞!
◆…2004年秋の叙勲受章者が11月3日付で発表されましたが、旧統計研の創設者でもある辻村瑛先生に“瑞宝中綬章”が贈られました。
◆…これを受け、去る12月11日に、旧統計研による仲間うちの「祝う会」が開かれました。会場の浅間温泉・みやま荘には全国から教え子らが集まり、先生ご夫妻を迎えて賑やかな雰囲気で盛り上がりました。
◆…御年79歳とはとても見えない若々しい先生の姿に、参加者はまずびっくり。近況や皇居での授章式の様子などを伺い、予定の2時間はあっという間に過ぎていきました。最後には「研究の環境にも恵まれ、受章は皆さんのおかげ」などと返礼のご挨拶。現在は、郷里の香川県に帰られ、地元の学校の講師などをされているということです。
 

■ 磁性研究の第一人者 ■

ひたすらに 磁気と取り組み幾春秋 今日の受章を喜び感謝
 
 一九六八年、信州大理学部の発足と同時に教授に就任し、九〇年に退官、現在は同大名誉教授を務める。専門は磁性物理学。遷移金属と希土類の合金、水素化合物核磁共鳴法による磁性研究の第一人者だ。



 研究の成果は、MRI(磁気共鳴画像装置)に活用されているほか、水素エネルギーの貯蔵や超強力磁石、新素材など最先端技術への応用が期待されている。

 同大着任前の徳島大工学部時代も合わせると約四十年間、研究と実験に明け暮れる日を過ごしてきた。研究成果については「先輩や同僚みんなに支えられたおかげ」とにこやかにほほ笑む。
 
 授業では知識の押しつけでなく、一緒になって悩み、研究を重ね、喜びを共 有することで学生からの人気も高い。

 専門分野だけでなく、茶道など多趣味な人。「ひたすらに磁気と取り組み幾春秋今日の受章を喜び感謝」。得意の短歌で受章の感想を表現する。

 若い研究者や学生らには「研究とは山を越えるのと同じ。トンネルを掘って直進しても、頂上を経由しても、すそ野を迂回(うかい)しても、どの手段でゴールを目指してもいい。自分の信念を貫き、途中であきらめないことが肝心」とエー ルを送る。

(四国新聞の記事より  ■写真は「辻村先生を祝う会」の様子)

 


●「信州大学物理同窓会」事務局●

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