演者のレンツェンドー・ジグジッド駐日大使は、流暢な日本語で、モンゴルの現状と今後の日本との関係と交流について話された。モンゴル出身の力士は日本で横綱になり活躍している事は知られているが、モンゴルその国の成り立ちについては知識が無く、今回の講演はそれを知る上で興味深いものであった。
面積は日本の4倍、人口は約400万人、その1/4が首都ウランバートルに集中している。又35歳以下の人口が70%を占める若者の国である。大使も若くして国の重責を担っている。主要産業は鉱物資源、農牧、観光である。日本との関係は同一価値観を有する友好国で国際協力を共にする。
参加者との質疑応答で、モンゴル国民の格差の負の部分が見えてきたが、中国、ロシアとの国境紛争等現実の問題にも言及して貰えれば更に理解が深まったと思う。また豊富な鉱物資源の探査に日本の科学技術が利用できないか、わが国はレアメタルを必要としているので今後の相互の関係作りに好適ではないかと思うが・・・。
小宮山学長からは、昨年1年間の活動報告があった。この報告書は既に発表されている(信州大学HP)ので、それを見て頂きたい。特筆としては、日本経済新聞調べの地域貢献度ランキングで、本学が、全国大学で2位になったことが挙げられる。大学が独立行政法人化して以来、大学運営に大変ご苦労されている事が毎年ながら伺い知れる。我々同窓会もその持ち場で出来る限る協力支援をしていきたい。
尚、今年度は繊維学部創立100周年、文理学部60周年、経済学部30周年の記念の年にあたる。来年6月には大学創業60周年記念事業を予定しているとか。同窓生には広く呼びかけるので、信州へお出で頂き盛り上げてもらいたいとアナウンスがあった。
懇親会の総合司会を長時間に亘り我が物理の近藤一郎氏(理学12S)がとり行った。ご苦労様でした。初めに根建東京同窓会代表より、今回の同窓会開催に当たり各学部の同窓会長に呼びかけを行った経過と、今後当同窓会を継続維持していく為の制度つくりへの取り組みが必要である旨を含む開会の辞があった。
続いて小宮山学長、伊藤理学部長、平井繊維学部長の来賓の挨拶があった、特に伊藤理学部長から、4月より物理の武田教授が理学部長に就任する事になった報告があった。わが物理会としてはめでたい事である。森理学部同窓会長の乾杯の発声で懇親会が始まった。
今回の会場の席の配置をこれまでの立席からビュッフェスタイルに変え、全員指定されたテーブルに着席する方式にして雰囲気を変えた。各テーブル約10名ずつ学部混合、老若男女が着席、お互いに自己紹介しながら打ち解けあい和気あいあいのうちに進行した。一部の参加者からこの落ち着いた雰囲気は、これぞ信大同窓会であると好評であった。暫くこのスタイルで行うのもよいと思う。
余興に二胡の演奏があった。松本市からお出で頂いた野田裕子演奏者。
「夜来香」「蘇州夜曲」「シルクロード・・・・・」等、二胡に合うしかも昔懐かしい曲が数曲披露された。会場に静かに溶け込む弦の調べが聴衆を魅了した。演奏者は長野市、北安曇他県内で講師、演奏活動をしているとの事であった。
例年行う「ビンゴゲーム」と「信濃の国」斉唱があり、懇親会は終わりに近づいた。文理学部60周年記念行事の開催内容が関係者から熱っぽく語られた。故熊井啓氏の映画上映会の企画や、演劇「籾は死なず」の上演等、こう云った文化活動に取り組み思いを綿々と綴っている先輩の方々に文化の香りを感ずる。
窪田同窓会連合会代表の中締め、新井農学部同窓会東京支部長の閉会の辞で全て終了した。
当同窓会の参加者は年々減少し老齢化する傾向。ユニークであると羨ましがられているが、けっして磐石な組織で運営されているものではなく、一部の方々のボランティアで細々と維持されている状況である。代表の根建氏が開会の辞で述べたように、早くしっかりした体制つくりが必要である。幸いに物理出身者は老若男女の参加が多くて毎年好評である。今後もこの物理出身者は核となって輪を広げて貰いたい。
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▲ジグジッド大使の講演。本学繊維学部の出身 |
▲講演と報告を聞き入る参加者の皆さん
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▲この1年間の報告をされる小宮山淳学長 |
▲「GP等」大型競争的資金の大学別採択件数 |
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▲「懇親会」は根建新代表の挨拶から始まった |
▲総合司会は物理同窓会事務局の近藤一郎さん |
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▲信州大学同窓会連合会代表の窪田貞喜氏 |
▲信州大学理学部部長の伊藤健夫先生 |
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▲理学部同窓会会長、森淳氏の乾杯発声 |
▲余興に二胡の演奏。松本市から野田裕子さん |
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▲お馴染み「ビンゴゲーム」に興奮する一場面 |
▲「信濃の国」の斉唱も恒例となりました |
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▲学部や年齢の壁を超えて集う。来年の再開を約す |
▲物理の同窓生+1は近くの居酒屋で二次会 |
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■報告・文/松原 正樹(文理10)
■写真撮影/高藤 惇(2S)
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