[ 信大物理同窓会報0015号 ]
2006年4月28日配信


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          ┃信┃┃州┃┃大┃┃学┃┃物┃┃理┃┃同┃┃窓┃┃会┃┃報┃    
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│田田田田田|──┐■━━■編集・発行/信大物理同窓会事務局■━━■
│田田田田田|田田|    (http://www.insatell.co.jp/physics/) 
│田田田田田|田田|〒390-8621松本市旭3-1-1 信州大学理学部物理教室内
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 ■「旧文理学部物理学科」+「理学部物理科学科」OB&学生と教官の会■
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  ○-- 名古屋での総会もあと1か月余に迫ってきました。 --○    ∩ 
  ○-- ぜひとも参加して旧交を温めましょう。さて今号で  --○  ⊂○⊃
  ○-- は、退官された山田銹二先生と新たに赴任された中  --○    ∪
  ○-- 島美帆先生から、貴重な寄稿をいただきました。   --○   ∞l∞

      【 I ・ N ・ D ・ E ・ X 】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◇ 第9回物理会総会 のお知らせ・・・・・・・・・・・・第9回総会幹事会
◇ “物理年の取組み”その後・・・・美谷島實先生(素粒子論研究室・教授)
◇「定年を前にして」・・・・・・・・山田銹二(元 物性理論研究室・教授) 
◇「新任挨拶〜研究紹介〜」 ・・・・・中島美帆(磁性実験研究室・助教授)
  ……………………………………………………………………………………
◇ ┃信┃州┃大┃に┃関┃す┃る┃T┃O┃P┃I┃C┃S
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       1.旧制松高本館全面改修終了 重文指定申請
       2.自然との共生探る 松本の信大で山岳フォーラム
       3.信大留学生に心の支え「里親制度」 今春にも開始
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◇ 新たに“同窓会員登録”された面々のプロフィールをご紹介 ◇訃報
◇ <再録>「同窓会費」は終身会費として1万円『会計細則』決まる!

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    参・加・し・ま・し・ょ・う          /      \、
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□■ ┃第┃9┃回┃信┃州┃大┃学┃ □■□┌ω人=♀=ノω┐│   
□■ ┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ □■□│お 知 ら せ │/
□■ ┃物┃理┃会┃総┃会┃ ┃ ┃ □■□└──────┘
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    ≪地元幹事一同からのご挨拶≫
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
拝啓 

 寒さが厳しい中にも日ごとに日差しが強くなり、春の訪れが近いことを伺わ
せます。皆様いかがお過ごしでしょうか。 

 さて、物理同窓会の開催について、詳細が決まりましたので、お知らせ致し
ます。物理同窓会は松本と東京で交互に開催しておりましたが、今年は初めて
の試みとして名古屋で開催されます。これまで松本や東京ではちょっと遠方だ
な、とお考えだった西日本在住の同窓生の皆さん、ぜひともご参集ください!
 
 物理同窓会では、総会に引き続いて講演会と懇親会を行っています。今年の
講演会は、2004年にタウニュートリノの発見など優れた研究成果により、
第50回『仁科賞』を受賞された丹羽 公雄・名古屋大学大学院理学研究科教授
(文理17)にお話頂きます 

 丹羽先生は素粒子研究の最前線のテーマである、ニュートリノの質量の存在
を調べる実験(OPERA計画)を世界のリーダとして推進しておられます。また
宇宙物理学における最前線のテーマのひとつである、宇宙のダークマターの謎
の解明する実験も計画されています。講演ではどの様なお話が聞かせていただ
けるか非常に興味深く、期待されます 

 ぜひ万障お繰り合わせの上、ご出席頂きますようお願い申し上げます。 

敬具            
                                                         2006年2月27日 
                           
《 ■大河原章子(文理13) ■堀田勝義(文理14) ■小島浩司(理1S)■久保田
   一久(2S) ■滝澤公二(3S) ■岩田 真(19S) 》

……………………………………………………………………………………………
A)日程/スケジュールなど
……………………………………………………………………………………………
■日時:2006年6月3日(土)13:00〜17:00 
     13:00〜 総会 
     14:00〜 記念講演会
     15:00〜 懇親会
■会場:愛知厚生年金会館(名古屋市千種区池下町2-63/Tel:052-761-4181)
■会費:9,000円(当日、受付にてお支払いください)

B)記念講演会 『ニュートリノは物質?』
……………………………………………………………………………………………
◎講演者:丹羽 公雄 氏(文理17回卒・名古屋大学理学研究科 
            素粒子宇宙物理学専攻 基本粒子研究室 教授)  

C)参加のお申し込み方法
……………………………………………………………………………………………
 郵送しました「出欠通知書」にご記入のうえ、ファックスいただくか、下記
のホームページ上のフォームからご通知ください。
     ■FAX番号:052-735-5426 (岩田宛)
     ■オーダーフォーム (http://www.supaa.com/meet09.html)
……………………………………………………………………………………………
 地元で準備にあたっている幹事への連絡は下記へ。ご意見、ご提案などござ
いましたら、遠慮なく連絡をとってくださいますようお願いいたします。

■小島浩司(1S):hkojima@nagoya-wu.ac.jp TEL 052-852-9446
■岩田 真(19S):miwata@nitech.ac.jp TEL/FAX 052-735-5426

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  ◆美谷島實先生(素粒子論研究室・教授)から“物理年の取組み”その後
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 についてメールをいただきました。抜粋にてご紹介させていただきます。 
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    物理学教室の活動を、本部の広報(小野さん)や理学部の庶務(斉藤
   さん五十嵐さん)が朝、新聞を見て連絡してくれます。その後の動きを
   連絡します。

   ◎ 1月12日 信濃毎日新聞で、『昨年の(世界物理年2005 高校生向
   け公開講座「物理」)の資料集を高校の理科の先生方へ配布します』と
   報道してくれました。これに対して、県内外から40数名の方々から請
   求がありました。CD-ROMの映像を始めてみたとか、授業で生徒さん見せ
      たと礼状が来ました。請求者の中には、信大の卒業生・・・高校中学の
      理科の先生の方方もいました。

   ◎ 2月12日同じ信濃毎日新聞の一面の『斜面』で上記の内容をもう少
   し詳しく取り上げてくれました。昨年の活動が少し社会的な認知を得た
   ということでしょうか。しかし、この種の活動を当教室が継続していく
   のは、なかなか大変でしょう。 

   ◎ しかし、物理年だったのに、皮肉なことに今年の物理科学科への入
   学志願者数が減りまた。25日の前期入試の日、小宮山学長も「物理のい
   ろいろな活動(入試も含め)を評価してくれていました」が、志願者数
   の減には頭を傾げていました。
                   教室の近況報告まで   

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  ■ 定年を前にして ■
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        山田銹二(理学部物理科学科教授・物性理論研究室) 03MAR.2006  
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【1940年お生まれの先生は、ことし(2006年)3月をもって退官されました。
名古屋大学工学部出身の工学博士。信大にこられる前には、岐阜大学で研究・
教育活動をされていました。理学部の恒例「最終講議」(3月6日開催)の講演
題目は『遍歴電子メタ磁性と磁気熱量効果−材料科学への架け橋−』。まだま
だこれから・・・脂の乗りきった時期での退官は、惜しまれるところです。た
いへんお世話になりました。先生の第ニの人生での、益々のご活躍をお祈り申
し上げます。              (信州大学物理同窓会事務局)】 

    * * * * * * * * * * * * * * 

 (・>    岐阜大学から移ったのが1994年だから、12年間信州大学理学部に
 /彡))   居たことになる。最初、信州の冬の寒さが身にしみたが、最近やっ
/ /     と慣れてきた。定年後は、安曇市(旧穂高町)の隣の松川村に住む
/"?k_    ことになった。松本市の標高は550mぐらいだそうだ。研究室が6階、
      生活しているアパートも5階だから、どちらも標高600m近くのとこ
     ろで生活していたことになる。 

「気圧も低くければ、酸素もそれだけ少ないのでは」などと考えた。酸素量が
少なければ、身体の運動量も減らせば良いと、できるだけ身体を動かさないよ
うに、あまり運動をしなかった。そのため、体重がかなり増加し、人間ドック
では医者から散々に言われた。学生時代にはサッカー部に所属し、勉強より部
活に熱を入れていたときもあったが。 

 在職中一番苦労したのが、学生1人1人に適した卒業研究や修論研究のテー
マを与えることであった。あらかじめ答えが分かっているようなものは研究に
ならない。かといって、全く先の見通しがないテーマでは、卒業までの1年間
で成果が得られるはずがない。安易に自分がそのとき行っている研究を手伝わ
せるようなことはしなかったので、それとは別に、ある程度方向性の見えたテ
ーマを出さなければならなかった。 

 しかし、「どうやれば良いですか」と時々質問されたことがある。どうやれ
ば良いか分かっておれば自分でやってしまうと思いつつ、「こうしてみたら」
とか「ああしてみたら」と思いつくまま返答していた。 

 あるとき、修士の学生が研究室にきて、「先生の言う通りやってみたが、駄
目だった」と申し出てきた。まるで、テストの解答を尋ねているような雰囲気
だった。「それが駄目なら、どうしたら良いか自分で考えなさい。それが研究
だよ」と答えた。その学生は、その後自分なりに試行錯誤を繰り返し、最後に
は立派な修士論文をまとめて卒業していった。こうした経験は、社会に出てか
らも大変役立っているものと私は確信している。 

 何か問題を見つけたとき、その答えをどのように引き出すか。ハムレットで
はないが、「それが問題である」。最初は、どうしたら良いか全く分からず、
試行錯誤を繰り返すうちに何となくある方向性が見えてくる。そして、その方
向に向かって推理を進めるうちに答えが予想できるようになる。 

 あとは、予想した答えの裏づけをするだけで良いのである。勿論、予想した
答えが間違っており、その裏づけができなければ、改めて別の推理を始めなけ
ればならない。まるで推理小説に見られるような手法だ。学生時代、ある先生
が、「クロフツの書いた『樽』という推理小説の中から自分は物理の手法を学
んだ」と言っていたのが思い出される。早速その本を買い、繰り返し読んでみ
たが、あまり参考にならなかった。 

「教育」とは、教えるだけでなく育てることでもあると誰かが言っている。自
分は、巧く教え、十分若者を育てることができなかったかもしれない。しかし、
皆さんは、単に大学で学んだ知識を活用するだけでなく、卒業研究や修論研究
を通して学んだ手法を使い、現在自分が抱える問題を解決してもらいたい。定
年を前にして、これが皆さんへの最後のアドバイスになれば幸いである。 

 最後に、受験を控えた子供たちが居たにもかかわらず何度も単身で海外に出
掛けたり、信州大への転勤のため50才を過ぎてから転居を強いることとなった
が、いつも私を支えてくれた家内に感謝する。 

◇ <関連WEBサイト>
 (http://www.supaa.com/kikou/yamada01.html)

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  ■ 新任挨拶〜研究紹介〜 ■
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       中島美帆(理学部物理科学科助教授・磁性実験研究室) 15MAR.2006  
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【 昨秋、新進気鋭の女性物理研究者が母校・信大物理科学科に赴任されまし
た。大阪大学出身、同大学院で学位をとられた中島美帆先生です。このたび寄
稿いただくにあたって「先日のメルマガ会報(第0014号)で『初の女性教員』
とご紹介いただいたのですが、正確な期間を存じ上げませんが、大阪大学名誉
教授の望月和子先生が数年間、教授として在籍しておられたと思いますので、
私は『2番目の女性教員』ということになりますが、個人的には、それ以外の
表現でご紹介いただける研究者に一日も早くなれるよう努力して行きたいと思
っております。」とのお言葉を頂戴。たいへん失礼しました。そして、是非と
もよろしくお願いいたします。      (信州大学物理同窓会事務局)】 

    * * * * * * * * * * * * * * 

   V ?       昨年11月に赴任してまいりました中島美帆です。大阪生ま
(∵)       れの大阪育ちでこれまで松本には縁がなかったのですが、信
 \(@)⊃      州の美しい景色や温泉やおいしい食べ物を期待して来ました。
〜〜〜〜〜〜  しかし赴任してすぐに冬が訪れ、寒さになれていない私は閉
        口しましたが、そろそろ暖かくなってきましたのであちこち
に出かけるのを楽しみにしております。 

 さて、私の研究対象はセリウム化合物やウラン化合物の磁性や超伝導です。
セリウム化合物やウラン化合物の中には重い電子系物質とよばれ電子が低温で
その静止質量の約100〜1000倍 もの大きな有効質量を持ち、通常の金属とは異
なる性質を示すものがあります。 

 この重い電子系の起源は、クーロン反発力により電子同士が互いに避けあう
効果(電子相関)であり、電子が非常に動きにくくなっていると考えられます。
さらにそのなかに超伝導を示す物質が発見されており、盛んに研究されている
分野のひとつです。 

 超伝導といっても数百mK(ミリケルビン)から数K(ケルビン)のオーダー
の温度でのことで、応用面で期待される高温超伝導体とはすぐには結びつきま
せんが、銅酸化物などでの高温超伝導との共通点は、どちらもいわゆるBCS理
論にはあてはまらないということです。 

 後にノーベル賞をとった3人の理論家によって確立されたBCS理論は、単体
金属などの超伝導を良く説明することができますが、重い電子系物質ではその
強い相関のために超伝導を担う電子対(クーパー対)が形成されることは難し
く、BCS理論では説明できません。 

 これらは異方的超伝導と呼ばれており、電子がクーパー対を作る機構が、BC
S理論で提案されているようなフォノン(格子振動)を媒介にするものではな
く、磁性に関係するものであることが分かってきています。異方的超伝導以前
では、超伝導と磁性は互いに相反する現象だと思われてきましたが、今では両
者は密接な関係があると考えられています。 

 さらに、あるセリウム化合物やウラン化合物の中に、高い圧力をかけ磁性を
消失させてやると、磁性が消える圧力(臨界圧力)近傍で超伝導が出現する物
質があります。圧力によって原子間距離を縮めると電子相関を人工的に変えて
やることになります。それによって重い電子系でなかった物質が重い電子系に
なり、さらに超伝導が出現するのです。 

 このように圧力によって超伝導を示す物質、すなわち圧力誘起超伝導体は、
測定が難しい高圧下、さらに低温で起こることもあって、それほど多くは見つ
かっていません。そのような背景で、私は博士課程に入学当時から新しい圧力
誘起超伝導体の発見を目標に研究を始め、いままでにCeNiGe3およCe2Ni3Ge5と
いう物質で圧力誘起超伝導を発見しています。 

 ここで「高圧」とはどれくらいの高い圧力なのかといいますと、たとえば前
述のCe2Ni3Ge5では、2.6 GPa(ギガパスカル )という圧力で超伝導を示しま
す。1 GPaは約1万気圧です。地球の中心部は約360 GPaといわれていますから、
もちろんそれには及びませんが、 世界一深い海底で約0.1 GPaほどですので、
1 GPaでも実生活からは想像出来ないほど大きい圧力です。 

 高圧を発生させて物性を測定するという実験では、高圧発生装置はある程度
小さくなければ冷凍機に取り付けることができませんし、加圧される空間の体
積が小さいほど加えた力に対する圧力効率がよくなるので、必然的に扱うサン
プルは非常に小さくせねばならず、長さで約1 mm弱といったところです。 

 このように小さなサンプルに、慎重に端子を付け、圧力をかける作業は、慣
れていても毎回寿命が縮むような思いをします。やっと測定までこぎつけても、
低温にすると断線したり、圧力容器が割れてしまったりすることもあり、根気
と忍耐(とすこしの度胸)の要る実験ですが、実験が成功したときの喜びは大
きいものです。 

 これから信州大の学生の皆さんとも、このような喜びを分け合えるように、
ともに楽しく勉強し、さらに新しい研究の方向を切り開いていきたいと思って
います。 

◇ <関連WEBサイト>
 (http://www.supaa.com/kikou/nakashima01.html)

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   ┃信┃州┃大┃に┃関┃す┃る┃T┃O┃P┃I┃C┃S
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   信州大学に関する話題を報じている最近の記事三題を、信濃毎日新聞
   WEB版より抜粋しました。
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1.旧制松高本館全面改修終了 月内に重文指定申請    ▼3月16日(木)
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  松本市は、同市県にある旧制松本高校本館(あがたの森文化会館)の全面
改修をこのほど終え、隣接する講堂を含めた施設を重要文化財に指定するよう
近く文化庁に申請する。復元は、写真や資料を参考にしたほか、旧制松高の卒
業生にも話を聞き、建てられた大正時代の姿にできるだけ近づくようにしたと
いう。指定されれば、大正時代の旧制高校建物としては全国で初めてとなる。

 市公民館のあがたの森文化会館は改修を記念して23日午後1時半、復元作
業に携わった旧制松本高校保存整備委員会の大河直躬(なおみ)委員長(千葉
大名誉教授)による講演会を開く。

     o     同会館によると、本館は1920(大正9)年、講堂は2
   ⊂二二⊃   2年に完成。81(昭和56)年にともに県宝に指定された。
  ⊂|   |⊃  大規模な改修はこれまで行われておらず、近年は床や壁に使
   |___|    われている木材が腐食するなど老朽化が目立っていた。施設
   ()()()()()   所有する市は97年度に改修に着手。講堂は2000年度、
        を本館は昨年8月に終了した。

 復元作業では、何度も塗り重ねられ、色あせた緑になっていた外壁を、重厚
感のあるグレーに近い緑色にした。後から取り付けられた部屋の仕切り板を取
り外し、蛍光管だった照明は、装飾を施したかさが付いた電球などに替えた。

 基礎部分の通気口にある「地窓」は、建設当時は鉄製だったが、戦時中に徴
集され、開いたままか木製のものに替えていた。今回の改修中に地中から鉄製
の地窓1枚が完全な形で見つかったことから、全約100カ所を復元できたと
いう。机やいすなどの家具、廊下にある衣類掛けや滴受けも忠実に再現した。

 改修の総事業費は、講堂と本館を合わせて約4億8600万円。見学用に限
ることにして整備した校長室と教室を除いては、これまで通り公民館施設とし
て一般開放する。同会館は「重要文化財指定に向け、ふさわしい施設に改修で
きた。これからも多くの市民に活用してほしい」としている。

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2.自然との共生探る 松本の信大で山岳フォーラム   ▼3月12日(日)
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「山岳科学フォーラム」(信大山岳科学総合研究所主催)が11日、松本市の
信大旭キャンパスで開かれた。約150人が参加。「未来に引き継ぐ日本アル
プスの自然」をテーマに、自然と人間の共生や観光に生かす方策などについて
講演とパネル討論で考えた。

 年1回開き、4回目。県内外の大学研究者や自治体担当     _
者ら6人が講演した。日本高山植物保護協会伊那谷支部長    //\
の片桐勝彦さん=駒ケ根市=は、中央アルプスでの登山者   / / 田\
のマナーについて報告。「登山道を外れて高山植物を踏み  / /   \
荒らしたり、盗掘したりする人が後を絶たない。多くの人 ~~~~~~~~~~~~~~~~
に自然に親しんでほしいが、自然を守ることが大前提だ」
と訴えた。

 パネル討論では、松本市安曇の上高地の将来像について意見交換。上高地で
ガイドを務める木村太郎さんは「静かな場所を案内するなど、訪れた人がもっ
と自然に興味を持てるような取り組みを目指したい」、同市安曇支所の高山潔
支所長は「乗鞍高原や岐阜県高山市など、近隣の観光地とすみ分けをしながら
の連携が求められる」と述べた。

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3.信大留学生に心の支え「里親制度」今春にも開始  ▼1月6日(金)
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 信大(本部・松本市)に私費で通うアジアからの留学生を対象に小論文を募
り、入賞者に学資援助している「松本ワイズメンズクラブ」(会員18人)は、
会員が留学生を食卓に招いたり、悩み事を聞いたりして支える「里親制度」を
計画している。

 一部の会員が個人で取り組んでいる活動を会全体に広げることにした。信大
国際交流課留学生係と協議しており、新入生を迎える今春をめどに始めたい考
えだ。

 信大国際交流課留学生係によると、留学生約380人の約9割が私費で大学
に通い、ほとんどが1人暮らし。個人的にも留学生の面倒を見ている伊藤義則
会長(79)=松本市桐=は「親元を離れて寂しい思いをしたり、日本の生活
になじめず1人で悩んだりする子が多く、心の支えも必要だ」と話す。

 アジアからの私費留学生を対象に希望者を募り、各会員が1人または複数の
留学生の「里親」となって、相談に乗ったり、励ましたりする。伊藤会長は
「会員数が少なく希望者全員を受け入れることはできないが、できる限り努力
したい」とし、将来は会員以外にも「里親」を広げたい考えだ。

  /⌒ヽ彡   現在、会員は企業経営者や主婦ら。同クラブは1988(昭
 <)∂ ゝ  和63)年9月、国際組織の松本支部として発足。99年、日
⌒ヽ‐/⌒フ 本とアジア各国の懸け橋になってほしい―との願いを込め、小
⌒(  ミ彡  論文のコンテスト「アジア賞」を創設した。昨年も中国やイン
  _」」   ドネシアなど7カ国・地域から33人が応募、11人が入賞し
       た。

◇ <関連WEBサイト>信州大学関連ニュース
(http://www.supaa.com/news/news.html)

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 □■新たに┃同┃窓┃会┃員┃登┃録 された面々のプロフィール  
 □■改めて┗━┗━┗━┗━┗━┗━   (順不同=到着順)
  □▲会員登録のページ:(http://www.supaa.com/supaa_form.html)
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      ためのパスワードは登録時点に各自にお伝えしています。お忘れ
      の方は、WEB担当(makoto@insatell.co.jp)まで問合せください。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● (省略) ----------------------------------------------------------------------  ◎住所、メールアドレスなどに変更が出た場合は、「同窓会員登録」から再  度ご連絡ください。  ◎現在、当会メーリングリストの会員数は180余名です。まだ未加入の卒業生  をご存じの方は、当会のことを伝達いただければ幸いです。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ======================================================================  <再録>■「同窓会費」は終身会費として1万円。『会計細則』決まる!■ ----------------------------------------------------------------------  1.同窓会費は終身会費として1万円とする。一括払いを原則とするが、本  人からの申し出があった場合は事務局長が分割払いを認めることができる。  2.事務局長名で金融機関に同窓会の口座を設ける。事務局長が通帳・印鑑  を 管理する。会計担当がカードを管理して口座からの出し入れなどを行う。  3.在校生からの同窓会費徴収は、事務局が徴収日を決めて実施する。徴収  後、在校生の会費支払い者リストは、すみやかに会長ほか、会計担当および  関連事務局員に伝達する。  4.金融機関への振込み手数料は会員の負担とする。  5.会計担当は、年1回開催する総会を利用したり、メールで呼びかけたり  して、 卒業生からの会費徴収に勤める。  6.毎年開催の同窓会総会における参加費の徴集など会計管理については、  その年の幹事が担当し、事務局が補佐する。必要経費は事務局から事前に仮  払いのかたちで支出できる。幹事は開催後しかるべく早く収支を事務局に報  告し清算する。  7.会計年度を4月から翌年3月とする。  ┳ξ  会計はすみやかに決算報告を作成 ●●●  して会計監査担当から監査を受ける。 ●●    ●  8.本細則の改正は総会で行う。             ┏━┳━┳━┳━┓  ▼下記いずれかの口座に┃同┃窓┃会┃費┃のお振込みをお願いします!             ┗━┻━┻━┻━┛  ------------------------------------------------------------------ ◆郵便局の場合/通常郵便貯金  記号:11150 番号:20343411 口座名義:信大物理同窓会 代表者 武田三男(たけだみつお) 住所:390-8621 松本市旭3-1-1 ◆銀行の場合/八十二銀行 信州大学前支店 店番号:421 普通預金 口座番号:650215   口座名義:信大物理同窓会 代表者 武田三男(たけだみつお) 住所:390-8621 松本市旭3-1-1           ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄ ◎編集雑記◎/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄ ●ここ十何年間、大学の理工系学部への志願者は減りつづけているらしい。い わゆる“理科離れ”の進行。とくに、新指導要領が導入された現高2生以下で は理科の授業が削られていてひどいらしい。一方で、世界経済の拡大から競争 力のある物造りニッポン製品は見直されシェアを伸ばしています。その結果、 理工系学部の出身者は売手市場と化していき、逆に大いなるチャンスの到来と も。当物理科学科でも、中身ある教育・研究に向けて奮闘努力されている模様。        ●各大学の入試改革も花盛り。京大では後期日程を全廃(東北 /\ ☆  大はじめ名大、九大など旧帝大もそれに近い動き)し、かつて │○│    の一期校・二期校の復活を臭わせます。さらに、東大では08年 │ │   入試から後期入試を「理3を除く全科類を一本化して募集」す /| |\   るという、文・理の垣根を取り払う入試の方向とはいえ、定員  ̄ ̄ ̄ ̄   は100名と極端に少ない。こうした中で、次世代にも支持される  ||||     ユニークな存在として信州大は生き残ってほしいですね。その        ためにも、私たち卒業生の一層の活躍が望まれる次第。 ●次号より、各方面の現場から「OBたちのナマの声」をお届けするような企 画を考えています。自薦他薦を問わず、あなたの“近況報告”に関する原稿を お待ちしています。各位のご協力をお願いいたします。        (T)  =================================== ■■■■■ MAILMAGAZINE BULLETIN 『信大物理同窓会報』0015号 ■■■■■    ■ 2006年4月28日 編集・発行/信大物理同窓会事務局       《編集委員》松原正樹(文理10)高藤惇(2S)      ┌──┐ (http://www.supaa.com/)     │\/│ (makoto@insatell.co.jp)          └──┘        ___________________________________________________       (C)信州大学物理同窓会事務局 無断複製・転載を禁ず        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


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