[ 信大物理同窓会報0019号 ]
2007年10月25日配信



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≪≪≪ ● MAILMAGAZINE BULLETIN『信大物理同窓会報』0019号● ≪≪≪≪≪
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          ┃信┃┃州┃┃大┃┃学┃┃物┃┃理┃┃同┃┃窓┃┃会┃┃報┃    
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│田田田田田|──┐■━━■編集・発行/信大物理同窓会事務局■━━■
│田田田田田|田田| (http://www.supaa.com/)  ◎2007年10月25日配信◎
│田田田田田|田田|〒390-8621松本市旭3-1-1 信州大学理学部物理教室内
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 ■「旧文理学部物理学科」+「理学部物理科学科」OB&学生と教官の会■
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(当メルマガ会報は《表示》→《文字のサイズ》→《等幅》でご覧ください)
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  ○-- 独立法人化3年め、一時はどうなることか「血の気」--○    ∩ 
  ○-- が失せたような感じがありましたが、少しずつ局面  --○  ⊂○⊃
  ○-- を切り開きつつあるようです。武田事務局長にそん  --○    ∪
  ○-- な動きの5つについてレポートしてもらいました。  --○   ∞l∞

      【 I ・ N ・ D ・ E ・ X 】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◇  信州大学理学部&物理科学科現状報告・・・・ 事務局長・武田三男(4S)
◇ 「伝統の引継ぎ」〜旧松高校校舎の重文指定・・・・・清水邦男(文理11)
◇  第10回物理会総会に参加して ・・・・・・・・・・・・ 岩田 真 (19S) 
◇  信州自然誌科学館2007「自然の彩」報告・・・実行委員長 花木章秀
◇ 「第10回信大物理会総会」の審議事項/会計報告・・・・・ 事務局各担当
◇  次回第11回物理会総会(2008年/東京開催)の幹事さんたち
◇ 【OB/OGの現場から】
           〜大学にはもう少し「遊び」の部分が必要 ・・・佐野和博(12S)
◇  <再録>「同窓会費」は終身会費として1万円『会計細則』決まる!
◇  編集雑記

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  ■ 信州大学理学部&物理科学科現状報告 ■  
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               信州大学物理同窓会 事務局長 武田三男(4S)
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 信州大学理学部では、今年度幾つかの教育事業を新た     __      
に企画実施(中)しました。また、研究においても科研    _/□□\_ 
費を始め外部資金の獲得も着実に増えつつあります。下   │−−−−-¶
記にその主なものを紹介します。詳しくは、本学の次の ∞∞└◎−−◎-┘
ウェブページ( http://science.shinshu-u.ac.jp/index-J.html )
をご覧ください。

1.『信州夏の学校「私もサイエンティスト」』無事終了
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 文科省女子中高生・理系進路選択支援事業に採択された「信州夏の学校」は、
大きく以下の3つのイベントで構成されています。「サイエンス・ラボ」「オ
ープンキャンパスへのブース出典」「女性研究者による講演会」です.

 8月上旬に、県内の3箇所で、サイエンス・ラボが開催されました。4、5
日は信大理学部(松本キャンパス)を会場に、超伝導と遺伝子を2大テーマと
した実験・実習。6、7日は上高地と乗鞍高原での野外学習会。11、12日は志
賀高原での野外学習会を行いました。長野県の他、関東・東海を中心とした他
県からも、女子中高生、保護者、理科教員が参加し、楽しいラボになりました.

 各サイエンス・ラボの参加者は、サイエンス・ラボin松本:19名、サイエン
ス・ラボin上高地:11名、サイエンス・ラボin志賀高原:13名でした。物理で
は、中島美穂(准教授)さんが院生の協力を得ながら「超伝導」の授業を行い
好評でした。今回の成果を生かして、来年度以降もこのプログラムを実施して
ゆきたいと考えています。

2.『自然環境診断マイスター養成』がスタートします
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 平成19年度文部科学省「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」)
に採択されました「自然環境診断マイスター」が始まりました。

 理学部では、自然環境の「判別・生物多様性・保全策・防災対策」の能力を
養い、自然環境教育・行政・事業に対し具体的な提言のできる「自然環境診断
マイスター」を育成するためのプログラムを創設しました。

 募集対象者は、環境教育・行政・事業に係る現役教職員、大学又は専門学校
を卒業した社会人、大学院生、再チャレンジを目指す者等です。講義方法の特
徴としては、土・日に集中的に以下の教科の授業を行ないます。

「基幹実習(地質、植物、動物、大気、湖沼、遺跡調査法を1泊2日のフィー
ルドワークで実施)」、「特別演習(グループ学習,講師招聘)」、「特別講
演(一般公開を実施)」です。各教科で6割以上の評価を得た受講者には、信
州大学長名で「自然環境診断マイスター」の資格が授与されます。

 授業は4回のコースが用意されています。平成19年10月〜12月に「秋冬コー
ス」、平成20年5月〜7月に「春夏コース」、平成21年1月〜3月に「冬春コ
ース」、平成21年7月9月に「夏秋コース」の開設を予定しています。

 各回とも20名を募集し、受講者からは、テキスト代等として1万円を徴収す
るほか、フィールドワークに必要な宿泊代・食事代は、受講者負担とします。
本年度は、10月〜12月に実施し、募集は既に閉め切られ、25名の応募がありま
した。9月13日から授業が始まります。物理からは、宗像教授が「宇宙船天気
予報」の特別講演を予定しています。

3.『理数学生応援プロジェクト (理論系)』始まる
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 学長裁量経費からのサポートを受けて、信州大学理学部数理・自然科学科お
よび物理科学科では、理数学生の学習意欲の向上を目的とした応援プロジェク
トとして、平成19年度後期に「サイエンス・ラウンジ」、「自主ゼミ応援プロ
ジェクト」、「数物公開講座」を開くことになりました。それぞれの内容は以
下の通りです。数理の窓口は谷内准教授、物理は川村教授です。

(1)「サイエンス・ラウンジ」
  内容:4名のTA(数理・自然情報学科から2名、物理科学科から2名)が
     数学や物理に関する質問や学習指導にその場で応じます。
  対象:主に数理・自然情報学科および物理科学科の1〜3年生を対象とし
     ていますが、それ以外の学生の参加も可能です。
(2)「自主ゼミ」
  内容:自主ゼミにTAを派遣いたします。
  対象:主に数理・自然情報学科および物理科学科の1〜3年生を対象とし
          ていますが、それ以外の学生の参加も可能です。
(3)「公開講座」
  内容:2名の外部講師をお招きして、数学や物理に関する講演会を行いま
     す。
  対象:主に数理・自然情報学科および物理科学科の1〜3年生を対象とし
     ていますが、それ以外の学生の参加も可能です。

4.『平成19年度戦略的創造研究推進事業(さきがけ)』に採択
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 このたび、理学部物理科学科助教の宮丸文章さんが日本科学技術振興機構の
戦略的創造研究推進事業(さきがけタイプ)に採択されました。

 本事業は、社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステム
の一環として、戦略的重点化した分野における基礎研究を推進し、今後の科学
技術の発展や新産業の創出につながる、革新的な新技術を創出することを目的
としたものです。募集分野は、先端計測技術、代謝/細胞制御技術、光科学技
術、ナノテクノロジー、生命システム、RNA機能、次世代半導体デバイス、数
学の8分野です。若手研究者対象の研究助成制度としては国内で最も評価の高
い事業です。

 この中の戦略目標に「光の究極的及び局所的制御とその応用」を掲げた光科
学技術分野の研究領域「光の創成・操作と展開」に宮丸さんの研究課題『フラ
クタル構造による光制御可能性の探索と光機能素子の創製』が採用されました。

 研究概要は、「フラクタル構造による光制御の可能性探索のため、メタマテ
リアルの概念を導入し、その単位構造にフラクタル構造を採用することにより
新規光学機能の発現を狙うのが本研究の目的です。具体的なターゲットとして、
テラヘルツ光領域において種々の構造の光アンテナ及び光変調素子を実験的・
理論的に探求します。」というもので、これによりテラヘルツ光技術の飛躍的
な発展のみならず可視光領域の新たな光機能デバイスの創製にもつながると期
待されます。

5.『5大学理学部で教育連携協定を締結 』
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 信州大学、茨城大学、埼玉大学、静岡大学、富山大学の理学部において教育
の連携に関しての協定を締結しました。

 これは、3年前から茨城大学の呼びかけで5大学の理学部長が集まって連携
を模索してきましたが、今年6月29日に茨城大学で開催された第4回関東駿信
越理学部長会議において、教育研究の活性化や情報交換などのために相互協力
をすることを確認し、各理学部長による協定書に調印が行われたものです。

 実際には、各専門分野の個人的な共同研究から、概算要求や各種GPの教育研
究連携事業への共同申請を目指しています。また、各理学部で開講している地
域の特色ある授業科目、例えばフィールド系の集中授業への相互乗入れの可能
性について検討してゆきます。さらには、地方の理学部の抱える教育研究環境
や財政的な課題について知恵を出し合い、本省や学術会議などへの積極的働き
かけを模索しています。

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  ■ 「伝統の引継ぎ」〜旧松高校校舎の重文指定記念祝典の報告 ■
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                清水邦男(文理11回卒/長野県松本市在住) 
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    人       先月、9月15日旧文理学部講堂にて開催された、「松本
   / \ ※    高等学校校舎」重文指定記念祝典に参加しました。参加者
  (∴∵∴)※※    は、松本高等学校同窓会の160名、文理学部同窓会会員等
    ̄ ̄ ̄※※     信州大学関係者80名、一般市民(松本市民、その他)20名
         の約300名に近い多くの人々が集い盛大に行われました。
物理会からは会長・楠木さん、顧問・平林さん、副会長・根建さん、両角修四
郎さんの合計5名が参加しました。 

 あがたの森公園の一角に「われらの青春ここにあり」の碑がありますが、松
本高等学校卒業生と同様、文理学部で過ごした者にとっても同じ思いでありま
す。

 重文指定はきわめてお目出度い出来事ですが、この場所で若き日のひと時を
過ごした者には、思い出の建物が消滅することなく残される事への喜びのほう
が大きいといえます。

 祝宴では、松高校歌斉唱、信州大学学生歌「叡智みなぎる」が披露され、乾
杯の後、寮歌の高唱に祝宴は大いに盛り上がりました。思誠寮寮歌は「嗚呼青
春」から始まり、松高卒業生、駒草会を中心とした信州大学文理学部卒業生の
順で、交互に声高らかに歌い共に杯をかたむけ一時の親交を深めました。

 時折、隣の席から杯を注ぎに来られる松高同窓会の方々は口々に、「寮歌を
歌ってくれてありがとう……」と堅く握手して、喜びを隠し切れないようでし
た。〆は肩組み歌う、物理会でも恒例の「春寂寥」で幕引きとなりました。

 旧制の高校と、信州大学の拠って立つ社会的な基盤はまったく相違しており、
相互の意思疎通はきわめて難しいといえます。しかし、今回の経験を基にして
思いますに、寮歌と云う無形の文化遺産の継承こそがお互いに伝統を引き渡し、
引き継ぐ一歩として存在するのではないかと、強く感じました。

 最後になりますが、当日、「松高から信州文理への軌跡」と題してシンポジ
ュウムも行われ、名古屋での物理会で講演頂いた、文理17回生 丹羽公雄さん
がパネリストとして参加されました。席上、文理学部における多面的な価値観
の共有と知識の多様性がご自身の研究における原動力となった事などを披露さ
れ、参加された多くの人々に感銘を与えたことを付け加えておきます。
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  |)     松高同窓会と文理学部同窓会の長年にわたる「跡地保存運動」
'―o―,   によって、旧制高校の校舎としてはわが国唯一ともいえる国の
 (| \     「重文」指定に至りました。「松本高等学校校舎重要文化財指定
      記念祝典」は両同窓会の主催で開かれました。そのときの写真を
含めたWEBサイトは次に。(http://www.supaa.com/070915jyubun/index.html ) 

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  ■ 第10回物理会総会に参加して ■
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                   岩田 真 (理19S・名古屋市在住)
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 ,,      第10回物理会総会は、2007年8月4日(土曜日)、信州大学理 
二‖二    学部(松本キャンパス)にて開催されました.本総会の概要と
 ‖ ,,   感想を簡単にまとめさせて頂きます.
  二‖二  
   ‖      本総会は文理学部と理学部の卒業生、元教員、現教員、在校
              生の 34 名の方々が参加され、また、今回初めての試みとして、
講演会と懇親会が化学科の同窓会(15名)と合同で開催されました.その為も
あって大変盛況な総会となりました.

 総会の当日、松本の町の中では「松本ぼんぼん」があり、理学部ではオープ
ンキャンパス(「自然の彩」)が開催されており、これらの行事が連動して総
会を盛り上げているようにも感じられました.

 特に、オープンキャンパスの開催により、夏休み中であるにもかかわらず、
在校生、訪れた高校生や一般の方々で理学部は大変賑わっており、現在の理学
部の活気を肌で感じ取ることもできました.

 13:30からの講演会は、セイコーエプソンの羽片忠明氏(1981年繊維学部卒)
に、「商品創りにかける私の思い」という題目で熱弁を奮って頂きました.座
長は(物理学科)8S 横山氏が担当されました.講演は、会社の概要から始まり、
技術者として大切にしていること、プリンター用静電アクチュエータ開発の紹
介と続き、最後に、商品創りについての氏の思いが語られました.熱意のこも
った氏の口調には人を引きつける魅力があり、最後まで興味深く拝聴すること
ができました.

 講演の中で、氏は、技術者として大切にしていることとして,「現物,現象
をよく見て、診る、そして単純化する」と「仮説と検証の繰り返し」というこ
とを何度か繰り返し述べておられ、この点が強く印象に残りました.これらの
ことは、物理学の典型的な研究手法と共通するものであり、物理学科の卒業生
の一人としては、ものづくりの根底に物理学の方法論があると言うことを確信
することができて、少し誇らしい気分になりました.

 本講演会には、オープンキャンパスからの参加もあり、常時150 名を超える
聴衆が氏の講演に聴き入り、また、講演中及び講演後には活発な討論がなされ、
大変有意義な講演会であったように思われます.

 15:05 から始まった総会は、会長(文理7 楠氏)の挨拶と来賓(勝木先生)
の祝辞の後、選出された議長(2S 小西氏)によって議事が進められ、年次報
告(4S 武田氏,2S 高藤氏)、会計報告(12S 近藤氏)、監査報告(文理10 
松原氏)、新役員の選出が順に審議され、承認されました.

 参加者からは同窓会の名簿に関する質問があり、今後の名簿の扱いに関する
議論がなされました.最後に、来年度の総会についての提案があり、文理10 
三上氏、6S 太平(たいら)氏、12S 近藤氏の3名を幹事として、来年5月頃東
京で開催されることが全員一致で承認されました.

 化学科の同窓会との合同の懇親会は、16:30頃から旭会館で開催されました.
合同と言うこともあり50 名近い参加者による大変盛況な懇親会となりました.
司会は文理15 美谷島氏が担当されました.会長の挨拶、理学部長による乾杯
で始まり,同窓生同士の歓談で盛り上がりました.会の途中、多くの同窓生か
らの一言もいただき、一方で、物理科と化学科の同窓生同士の交流を得る機会
にも恵まれ、大変良い懇親会であったように思われます.最後に、全員が会場
でひとつの輪になって肩を組み、恒例の「春寂寥」の高唱(文理11 清水氏)
があり、18:00 ごろ盛会のうちに総会は終了しました.

 今回の総会は、文理11 清水氏、文理15 美谷島氏、4S 武田氏、8S 横山氏、
02S 齊藤氏がの幹事を務められました.このような会を開催して頂いた幹事の
方々に感謝致します.

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  ■ 信州自然誌科学館2007「自然の彩」報告 ■
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             実行委員長 花木章秀(数理・自然情報科学科)
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 8月4,5日に理学部において信州自然誌科学館2007「自然の彩」が開催されま
した。2日間で出展者もあわせ、のべ1740名ほどの参加があり今年も盛況でし
た。今年は松本市制100周年記念事業「松本100彩」の応援イベントとして登録
し、テーマもそれに合わせて選びました。

 以前は教員からなる実行委員会があり、学生はその手伝いをしてもらってい
たのですが、昨年度からは企画段階から学生に参加してもらい、色々と意見を
出してもらっています。今年は2年目の学生も多く、毎年交代する教員達より
も仕事に詳しいものもいて、頼もしい限りです。

 このイベントは「地域に開いた大学」としての役割が大きいと思いますが、
理学部内でも他の分野の人達の研究を知ることは多くはないので、そのような
意味でも楽しいイベントです。物理同窓会からは毎年、協賛を頂き感謝してい
ます。今後もよろしくお願いします。

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==┃第┃10┃回┃信┃州┃大┃学┃物┃理┃会┃=┃審┃議┃事┃項┃==
  ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛  ┗━┻━┻━┻━┛
 去る8月4日(土)に母校・理学部講議棟において開催されました第10回総
会にて、事務局から提案された「審議事項」とその議決結果は次のとおりで
す。詳しくは当会WEBサイト( http://www.supaa.com/ )をご覧ください。
___________________________________
【審議事項の決議結果】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(1) 会計報告(決算・予算案)/会計監査報告 →承認 
(2)「自然の彩」助賛要請について『本年5万円の助賛』 →承認
(3) 新役員・事務局員として岩田真(20S)氏の就任 →承認
(4) 次回第11回総会を東京にて開催する →承認

●なお、会員名簿(WEBサイトからは削除)を閲覧する方法についての質問が
あり、今後、事務局でその具体策を検討することになりました。
___________________________________
【収支決算報告報告】(2006年4月〜2007年3月)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(省略)
----------------------------------------------------------------------    
▲2006年度決算報告を上記の通り報告致します。            2007年7月10日
                         会計/清水邦男 近藤一郎
▲以上 監査の結果正確である事を確認致しました。
                         監査/松原正樹 三枝成男
___________________________________
●次回・第11回物理会総会(2008年/東京開催)の概要が決まりました
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
■日時:2008年5月24日(土)<予定>
■会場:大手町サンケイプラザ(東京・大手町)<予定>
■幹事(敬称略):三上浩佳(文理10)、太平 博久(6S)、近藤一郎(12S)、
        佐藤祐子(91S) 
◎詳細が決まり次第、次回の当会報および当会のWEBサイトでお知らせします

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  ┃O┃B┃/┃O┃G┃の┃現┃場┃か┃ら  第2回
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               ■ 大学にはもう少し「遊び」の部分が必要 ■
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                         佐野 和博 (理12S・三重県津市在住)
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      現役で活躍中の当同窓会員に、現場の様子を自由に語っていただ
 (・>   こうというのが、このシリーズ『OB/OGの現場から』です。第2回
 /彡))   にご登場いただく佐野和博さんは、本学では物性論研究室に所属。
/ /     現在、(国)三重大学工学部物理工学科准教授で物性物理学を担当さ
/"?k_     れ、研究のかたわら、後進の指導にあたっておられます。
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  私は1981年に信大を卒業した後、都立大の修士を経て名古屋大の博士課程で
物性理論を専攻しました。博士の学位は3年間ではとれず4年かかり、その後半
年かかってなんとか現在勤めている三重大学に就職することができました。当
時、大学の学生定員が第二次ベビーブームの影響で全国的に増えており、それ
に伴い大学教員の就職口も増えていたので、私のような者でもうまく就職でき
たわけです。18歳人口が減少している現在では、大学への就職は大変厳しいよ
うです。

 三重大では最初、教育学部の物理科に所属して主に全学の教養物理学を担当
していましたが、その後改組があり現在所属している工学部物理工学科に異動
になりました。早いもので、就職してから20年、物理工学科に移動してからで
も10年がたってしまいました。

 三重大の物理工学科はホームページ(http://www.phen.mie-u.ac.jp/)をご
覧頂ければわかりますが、その理念として「工学の基礎としての物理学と機械
工学・電気電子工学を融合させた教育課程により、物理に強く、機械・電気電
子をこなせる人材を育成する」とあるようにかなり欲張った学科です。物理系
の開講授業科目としては物理数学、統計力学、量子力学、固体物理学、量子物
理学、物性物理学(電気系の科目ではあるが電磁気学)など一応コアとなる授
業は開かれています。(ちなみに私は現在「物性物理学」を教えています。)

 機械・電気電子系の授業もだいたい同じ分量程度開講されていますので、学
生にとっては結構ハードではないかと思いますが、ただどうしても授業の内容
は普通の専門学科と比較すると見劣りしたものになっています。理想はかなり
高いですが、現実はなかなかきびしく、「広く浅く」になりがちなのはやむを
得ない所です。

 物理工学科は工学部の学科ですから、理学部とは雰囲気や文化(教員や学生
の気質とかものの考え方)が微妙に違いますが、地方大学で学生定員が一学年
40人のこじんまりとした学科であるという所などは、信大物理学科とよく似て
います。従って学生を見ているとかつて自分が学生だったころの事がよく思い
起こされます。

 よく覚えていることは、勝木先生の授業のレポートは毎回大変だったとか、
授業が朝イチに行われていたため、朝に弱く怠慢な私はたびたび(と言うかほ
とんど)遅刻していたとか、また犀川先生の授業(物性物理学特論?)では4
年生向けの選択の授業だったためか出席していた学生が私と同級生のTさんの
2人しかおらず、しばらくはサボるにサボれなかったのですが、学期半ばでつい
に私はドロップアウトしてしまったとかなどです。懐かしい思い出ですが、現
在の教師としての立場から考えるとかなり恥ずかしい思い出ばかりなので困り
ものです。

 私が担当している「物性物理学」の授業は4年向けの選択の授業(犀川先生
の授業に相当)ですが、授業の最初の出席者は多いのですが学期半ばを過ぎる
とやはり数名以下に減ってしまいます。学生には、もっと真面目に勉強しなさ
いと一応口では言っていますが、昔の自分を思い出すとなかなか学生に強いこ
とは言えません。

 三重大の学生を見ていると、まじめで優秀な学生もいれば、サボりぎみの学
生もいて授業に四苦八苦しながらも、なんとか卒業していくという者もいます。
このような状況は我々が学生だったころとあまり変わっていません。ただ最近
大学全体が昔と比べると万事余裕がなくなり何か息苦しくなりつつあるような
感じがして、大変気がかりです。自分が過去受けてきた教育を考えてみても、
大学にはもう少しゆったりとした「遊び」の部分が必要ではないかと常日頃考
えています。
                             
◆ WEBサイト→ ( http://www.supaa.com/kikou/sanokazu01.html )
 
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 <再録>■「同窓会費」は終身会費として1万円。『会計細則』決まる!■
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 1.同窓会費は終身会費として1万円とする。一括払いを原則とするが、本
 人からの申し出があった場合は事務局長が分割払いを認めることができる。

 2.事務局長名で金融機関に同窓会の口座を設ける。事務局長が通帳・印鑑
 を 管理する。会計担当がカードを管理して口座からの出し入れなどを行う。
 
 3.在校生からの同窓会費徴収は、事務局が徴収日を決めて実施する。徴収
 後、在校生の会費支払い者リストは、すみやかに会長ほか、会計担当および
 関連事務局員に伝達する。

 4.金融機関への振込み手数料は会員の負担とする。

 5.会計担当は、年1回開催する総会を利用したり、メールで呼びかけたり
 して、 卒業生からの会費徴収に勤める。

 6.毎年開催の同窓会総会における参加費の徴集など会計管理については、
 その年の幹事が担当し、事務局が補佐する。必要経費は事務局から事前に仮
 払いのかたちで支出できる。幹事は開催後しかるべく早く収支を事務局に報
 告し清算する。 

 7.会計年度を4月から翌年3月とする。           ┳ξ
 会計はすみやかに決算報告を作成                  ●●●
 して会計監査担当から監査を受ける。               ●●
                                                  ●
 8.本細則の改正は総会で行う。
            ┏━┳━┳━┳━┓
 ▼下記いずれかの口座に┃同┃窓┃会┃費┃のお振込みをお願いします!
            ┗━┻━┻━┻━┛
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  ◆郵便局の場合/通常郵便貯金 
  記号:11150 番号:20343411
  口座名義:信大物理同窓会 代表者 武田三男(たけだみつお)
  住所:390-8621 松本市旭3-1-1

  ◆銀行の場合/八十二銀行 信州大学前支店
  店番号:421 普通預金 口座番号:650215  
  口座名義:信大物理同窓会 代表者 武田三男(たけだみつお)
  住所:390-8621 松本市旭3-1-1
           
 ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄ ◎編集雑記◎/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄

◆8月の物理会で久しぶりに母校を訪れて、理学部の建物が改装されて立派に
なっていることにおどろきました.また、武田先生の記事から、活発な教育事
業や外部資金獲得といった物理科学科の先生方の活躍ぶりが伝わって来きまし
た.これらは、物理科学科の先生方の日頃からの努力のたまものであると思い
ます.物理科学科の今後の更なる発展に期待したいと思います.
◆今回から編集のお手伝いをさせて頂くことになりました.次回からは、少し
              はお役に立てるよう頑張ろうと思います.どうぞ宜しくお願い
             申し上げます.                                    (M.I)                 
  /\ ☆  ●今号、武田先生の「現状報告」からは、母校が懸命の暗中模
 │○│       索のなかから、わずかな明るい光を見い出しつつある姿を感じ
 │ │     ました。“生き残り”をかけた各位の努力に敬意を表したい気
/| |\   持ちでいっぱいです。こんな時代には、やはり独自性というか            
 ̄ ̄ ̄ ̄    オリジナリティーが評価されるのだと思います。
 ||||     ●編集委員に岩田さんが加わっていただき、心強い限り。若い
       (?)方々へとバトンタッチしていきたいものです。(T)
○「松本高等学校校舎(文理学部)」が国の重要文化財に指定された、記念祝
賀会に出席した清水氏(文理11回生)にその様子を書いて頂き、また平林氏
(文理6回生)には写真提供をして頂きました。ありがとうございました。盛
大に行われた由、喜ばしく思います。丹羽先生(文理17回生)の「多様な価値
観を持った文理学部での学生生活が研究の原動力であった。」の感想は印象に
残りました。
○理学部出身の方々が積極的に参画して書いて頂きまして嬉しく思います。
Skypeで理学部出身の方々と話をしていると、ネットワークが拡大してとても
心強く思います。先が楽しみです。                (M.M) 

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■■■■■ MAILMAGAZINE BULLETIN 『信大物理同窓会報』0019号 ■■■■■
       ■ 2007年10月25日  編集・発行/信大物理同窓会事務局
     《編集委員》松原正樹(文理10) 高藤惇(2S) 岩田真(20S)
     ┌──┐  (http://www.supaa.com/)
       │\/│ (info@supaa.com)        
          └──┘     
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      (C)信州大学物理同窓会事務局 無断複製・転載を禁ず
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