[ 信大物理同窓会報0018号 ]
2007年7月25日配信


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≪≪≪ ● MAILMAGAZINE BULLETIN『信大物理同窓会報』0018号● ≪≪≪≪≪
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          ┃信┃┃州┃┃大┃┃学┃┃物┃┃理┃┃同┃┃窓┃┃会┃┃報┃    
    ┌─┐┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛┗━┛
┌─┘○└─┐                                  
│田田田田田|──┐■━━■編集・発行/信大物理同窓会事務局■━━■
│田田田田田|田田| (http://www.supaa.com/)  ◎2007年7月25日配信◎
│田田田田田|田田|〒390-8621松本市旭3-1-1 信州大学理学部物理教室内
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 ■「旧文理学部物理学科」+「理学部物理科学科」OB&学生と教官の会■
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(当メルマガ会報は《表示》→《文字のサイズ》→《等幅》でご覧ください)
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 ○-- 1998年5月30日に東京で開催された初回物理会  --○   ,〜,ξ
  ○-- から数えて、今年の総会は記念すべき10回め --○  ( 人 ),〜,
  ○-- となります。今回設定された8月4日(土)に --○   '〜'( ◇ )
  ○-- は、理学部の公開イベント信州自然誌科学館   --○   <⌒⌒>'〜'ζ
  ○-- 『自然の彩』もご覧になれます。久々に、松本 --○    ( /( ◇ )ξ
  ○-- の母校に集まりましょう。飛び入りも歓迎!! --○   ξ  '〜'
     
      【 I ・ N ・ D ・ E ・ X 】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◇ 2007春 卒業生・修了生の進路状況と入学者選抜状況・・・武田 三男
◇ <再録>記念すべき第10回物理会総会にお越しください!! ・現地幹事会
◇ 勝木渥先生の[物性論講義ノート]&[物性論レポート課題]  ・・・勝木 渥
◇ 学業・志望・女性の一つも完成しないまま終わった学生時代・・・富井 義
◇ 【OB/OGの現場から】〜原子炉の中性子と向き合って ・・・丸山 博見
◇ 「消えた年金問題」に直面して頭をよぎったこと・・・・・・・松原 正樹
◇ イベントご案内 ■ 信州大学新技術説明会 8/3東京・市ヶ谷 ■
◇ 同窓会員登録された面々のプロフィール
◇ <再録>「同窓会費」は終身会費として1万円『会計細則』決まる!
◇ 編集雑記

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 □■□ 2007春 卒業生・修了生の進路状況と入学者選抜状況 □■□
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           武田 三男(信州大学理学部教授・物理同窓会事務局長)
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1.「進路状況」
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 学部生の進学者は28名と昨年(28名)とまったく同じ人数。内訳は、信州大
学大学院への進学者は04年:13名 → 05年:8名 → 06年:15名 → 本年:14
名(14名のうち1名は繊維で、理学部物理MCには13名進学)と、若干の増加傾
向に。就職先は、好景気を反映して大手と中堅どころの企業中心。逆に、教師
や公務員は激減しました。大学院修了生の就職先も、傾向は同じでした。

 ●学部卒業生/45名 →進学28名(留学1名) →就職12名 →未就職他5名
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《進学先》信州大学大学院工学系研究科(14) 東京工業大学大学院(2) 
総合研究大学院大学(2) 横浜市立大学国際総合科学研究科(1) 上越教育大学
大学院(1) 名古屋大学大学院(4) 大阪大学大学院(2) 九州大学大学院(1)
《就職先》民間:10 公務員:1 家業:1
(株)よみうりランド (株)ルネサンス (株)東芝  イビデン(株) 
エムエスイーエス カルビー コニカミノルタビジネステクノロジズ 
松本市民タイムス社 日本エクス・クロン(株) 富士通中部システムズ 
群馬県警察 

 ●大学院修士課程修了生/9名 →進学1名 →就職7名 →未就職他1名
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
《進学先》信州大学大学院総合工学系研究科物質創成科学 
《就職先》アイシン精機(株) 電算(株)ジェイ・パワー システムズ 
ソラン(株) (株)アルファシステムズ セイコーエプソン(株) 
コニカミノルタオプト(株)  

 ●大学院博士課程修了生/1名  →未就職
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.「入学者選抜状況」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 07年入試の実質受験倍率については、物理科学科:2.8倍(前期:2.1、後
期:3.1)となり、昨年:2.1倍より好転しました。ちなみに、他学科は、数理
:2.9、化学:2.4、地質:3.4、生物:3.2、物循:4.1。理学部の平均は3.1倍
で、全学の平均は3.0倍(最高は医学:4.5、最低は農学:2.0)でした。

 理学部全体では、長野県内の受験者がかなり増加。(深志:17、県ケ丘:17、
野沢北:12、長野:9、諏訪清陵:9、須坂:8、上田:8、大町:8、伊那:7、
伊那弥生ケ丘:7、松商:6、長野西:5・・上位から)。また、愛知県はじめ
東海3県と新潟(高田:9)からの受験生がかなり多い結果となりました。

 今後、県内と東海地方を中心に広報活動を行ってゆく必要があります。社会
貢献委員会で、「理学部案内」(受験者向け冊子)を今年の受験者数5名以上
の高校に各30部ずつ送ることにしました。(昨年の同窓会の活動の成果を反映
していただいた。)また、現職教員で、信州大学物理同窓生のところには同窓
会からも郵送する予定です。

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 <再録>  ■ 記念すべき第10回物理会総会にお越しください!! ■    
………………………………………………………………,-- ………………………
    い・よ・い・よ・今・年・度          /      \、
□■ ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓ □■□  V・  ・V ─┐
□■ ┃第┃10┃回┃信┃州┃大┃学┃ □■□┌ω人=♀=ノω┐│   
□■ ┣━╋━╋━╋━╋━╋━╋━┫ □■□│お 知 ら せ │/
□■ ┃物┃理┃会┃総┃会┃で┃す┃ □■□└──────┘
□■ ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛ □■□ 

《 開催・申し込みのご案内 》 → (http://www.supaa.com/meet10.html)

A)日程など
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■日時:2007年8月4日(土) 13:30〜17:30
       13:30〜 記念講演会 15:00〜 総会 16:00〜 懇親会
■講演会・総会会場:信州大学理学部講義棟
■懇親会会場:旭会館(レストラン「ライジングサン」)
         ▲場所は上記申込みページの地図でご確認ください
■会費:7,000円(学生 1,000円) 
         ▲当日、会場でお支払いください

B)記念講演会 =一般公開=
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◎記念講演演目:「商品創りにかける私の想い」
◎講演者:羽片忠明 氏 
 タイトル:「商品創りにかける私の想い」
 講演要旨:
 (1) 企業に入って最初に学んだこと
    理論と現実のギャップ
 (2) 開発について(仮説と検証の繰り返し)
    静電アクチュエーターのインクジェットヘッドの開発
 (3) 商品創りについて(創って、作って、売る)
    プロジェクターを活用した世界の学校教育の話 等
 (4) 企業における人材開発
    学生のみなさんへのメッセージ
◎羽片忠明 氏の略歴【1981年 信州大学繊維学部繊維機械学科卒業
 現在 セイコーエプソン株式会社 映像機器事業部 事業部長】

C)参加のお申込み方法
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ホームページ(http://www.supaa.com/meet10.html)のオーダーフォームに必
要事項をご記入のうえ、送信してください。

D)自然誌科学館『自然の彩(いろどり)』などについて
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◎毎年夏休みの時期に、理学部主催で開催されてきた市民向けのイベント。今
年は8月4日(土)・5日(日)の両日開催。各科の研究室・サークルが、講
義室や教室に様々なブースやパネルを展示して来訪者に説明するような仕掛け。

◎松本科学学士会(化学科の同窓会)では同日に総会を予定していて、「懇親
会を“物理会”と合同で開かせてほしい」との要望が出されました。当同窓会
役員会・現地幹事会では特に断る理由もないので、今回の懇親会では、化学科
のOBたちも参加いただくことになりました。

◎前号でお知らせした8月4日『学部長とOBとの懇談会』は中止となりました。
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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  ■ 勝木渥先生の[物性論講義ノート]&[物性論レポート課題] ■
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      勝木 渥 (元信州大学教授/東京都多摩市在住)   28JUNE.2007
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 ここに掲げる講義ノートとレポート問題は、13S66番鳥塚潔が、学部3年生
の時(1978 年度)に受講し たノートから鳥塚が起こしたものである。勝木の講
義ノートは、青焼きコピーを作るのに便利なように薄手の罫紙に黒インクで書
かれ、ファイルされたものが物理教室の図書閲覧室に置かれており、学生は図
書閲覧室に置かれていた青焼き用複写機を使い、自分たちで講義ノートのコピ
ーを作った。 

 勝木は、講義の 要所要所でレポートを課し、レポートはレポート提出日に
各自が勝木の研究室に持参して、勝木はその場で順番に一人ひとりからレポー
トを受取り、その場でレポート内容を点検して質疑・応答・討論を行うのが常
であった。レポート提出日には、勝木の研究室のドアは開けっ放しになり、20
 人程度が廊下に長蛇の列を作った。 

 講義内容はのちに付け加えられた§11 を除き、勝木が赴任した年の文理学
部3年生に対して 行ったものと基本的に同じである。レポート提出・その場
で点検・討論の方式を取ることに勝木がしたの は、以下の経緯による。 

                         (以下未完・敬称略) 

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  ∩∩   ★先生の講議ノートは、下記のURLにPDFファイル形式でアップ
 ⊂田田⊃  されています。アクロバットリーダー内蔵のPCであれば、閲覧
 ⊂田田⊃   できます。ただし、当WEBサイトのパスワードが必要です。
 /∪∪               ( http://www.supaa.com/kouginote/ )   

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 【寄稿】 ┃文┃理┃の┃こ┃ろ┃の┃追┃憶┃  第1回 
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 ■ 学業・志望・女性の一つも完成しないまま終わった学生時代 ■
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              富井 義(文理7回卒・長野県野沢温泉村在住)
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「人生を笑って暮らしたい」をモットーに生きてこられた先輩がおられます。
富井義(ただし)さん。戦時下の「恐怖に満ちた暗い時代」に少年時代を過ご
       された氏は、アンチテ−ゼとして「楽しいこと、心から笑え
  V ?      えるもの」を希求されてきました。富井余志のペンネームで、
(∵)       これまでに『六十六男のY噺』など、数冊の本も出版されて
 \(@)⊃      います。そこで、遥か文理のころの思い出話を書いていただ
〜〜〜〜〜〜  きました。             
----------------------------------------------------------------------

 私は、この物理会に入れていただいて、しかも先輩の方々と名前を連ねさせ
ていただき、内心忸怩たる者です。

 私は、父に医者になる事を命じられ、昭和27年信大文理学部自然科学科に入
学しました。私自身は作家になる事を夢見ていたので医学部など糞喰らえとの
思いでした。

 当時は旧制松高の気風が色濃く残って居ており、特に思誠寮は、旧制松高そ
のものでしたので、淒まじく、忽ちその気風に染まりました。学業などはそっ
ち退けで遊びまくっていたので、気が付いた時は、医者にも成れず、作家にも
成れず、仕方がないので、お願いして物理の教室に入れてもらいました。

 何(?)物理が得意だったのでは無く、自分自身は暗記力が弱いことを知っ
ていたので、化学・生物・地学には自信が無かっただけです。

 そうこうしている間に後が無い8年目の9月頃になり、主任教授の松崎先生
に呼び出され、学部長室に連れて行かれ、1人だけの卒業式をして頂きました。
私を憐れんだ松崎先生が、お情けで卒業させて下さったに違いありません。

 その後、松崎先生のお宅に伺った時に、

「KやMが卒業の遅れたのは理解が出来る。ちゃんと松本市の女の子を引っ掛け
て結婚した。それに較べてお前は何をしていたのだ」  
「すみません」
「俺が女を世話してやろうか」
「お願いします」
「これはどうだ」と2人の女が写っている写真を見せられた。
「この人ですか」と言うと
「馬鹿、それは俺の家内だ」

 すると、

「叔父さん今日は」と振り袖を着た当人が現れた。
「今日は何だ、えらく着飾って居るな!」
「今日は蟻ヶ崎高校の卒業式よ!」
「そうか」
「叔父さんお水一杯頂戴」彼女はコップに水を汲んで来ると、目の前で喉を鳴
らして飲んだ。
「叔父さんご馳走様、又来るね」
「おい! ゆっくりして行けよ!」
「でも、これから謝恩会なの・・・」彼女は去っていった。

 2人を見較べていた先生は、

「どうだ」
「でも彼女は、私を一瞥もしませんでしたよ」
「うん、それもそうだな」

 斯くして私の学業・志望・女性の一つも完成しないまま学生時代は終わった
のでした。

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  ┃O┃B┃/┃O┃G┃の┃現┃場┃か┃ら  第1回
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               ■ 原子炉の中性子と向き合って ■
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                         丸山 博見 (理4S・茨城県ひたちなか市在住)
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      現役で活躍中の当同窓会員に、現場の様子を自由に語っていただ
 (・>   こうというのが、新シリーズ『OB/OGの現場から』です。第1回に
 /彡))   ご登場いただいた丸山博見さんは、かつて素粒子論研究室(研究科)
/ /     に所属。現在、次世代エネルギーのカギを握るともいわれる原子力
/"?k_     発電に第一線で深く関わっています。(以下は図・数式を省略)

     ◆ 図・数式を含めた全文→
                      ( http://www.supaa.com/kikou/maruyama01.html )
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 1974年に日立に入社して26年間、2000年にGE、東芝、日立のジョイントベ
ンチャーである(株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンに移って
7年、一貫して原子力に関する開発研究をしてきました。 

 沸騰水型原子炉の炉心設計研究、日立型ハフニウム制御棒の発案、自動制御
装置のアルゴリズム開発、設計プログラム開発などです。その基礎は、所謂、
原子炉物理で、原子炉内の中性子と物質の相互作用に関する物理学(工学)で
す。  

 原子燃料であるウラン(U)は、核分裂を起こすU235と容易に核分裂を起こ
さないU238からなっています。U235の核分裂では平均2MeVの中性子が約2個
発生します。これらの中性子は原子核との散乱を繰り返し、減速する過程で1
個の中性子は炉心から漏れたり、燃料以外の物質に吸収されたりしても、残る
1個の中性子が核分裂を起こし易い1eV以下に減速されて(図1参照/略:WEB
サイトでご覧ください)、再び核分裂を起こせば連鎖反応が持続します。 

 この状態を「臨界」と言います。原子炉の炉心の設計は、次に新しい燃料を
入れるまでの約1年間、臨界を維持しつつ、安全に、効率よく運転できる燃料
配置を決めることです。設計は、計算機の上で、上述した設計プログラムを使
用して行います。 

 中性子の挙動は、ボルツマンの輸送方程式(略:WEBサイトでご覧ください) 

 で表されます。この方程式を詳しく解説することは参考書(註*1)に譲りま
すが、言いたいことは、この式を解くことは簡単ではないということです。 

 難しさの一つは、この式に現れる反応断面積σが、図1に示すように1eV〜
数10(3乘)eVに共鳴領域を有する複雑な構造を持っていることであります。も
う一つは、原子炉内の構成の複雑さに起因する非均質性です。そのために上の
式を数値的に解く方法を色々模索してきました。 

 そのようにできた設計プログラムも、実機に適用してみると実測値とのずれ
(誤差)を生じます。誤差は、ユーザーからの苦情を言われる種で辛い思いも
しますが、わくわくする機会も与えてくれます。
 
 原子炉内で何が起こっているのか、考え落としているものは何か、データと
照らして色々思い巡らし、炉内の現象と向き合える時間でもあるからです。そ
の中から、教科書にも書いてない、自分しか知らない知見に至ること、その瞬
間を味わうことがこの仕事の密かな楽しみでもあります。 

 人間の知識は、現象を観察して把握し、頭の中でイメージ(自然観)を構築
し、たとえば計算機で解けるようにモデル化します。条件が変わると、新たな
食い違いが生じ、分析して、また新しいイメージを作り、といった繰り返しで
発展していくものだと考えます。 

 ですから、研究開発はそれぞれの段階で大いに悩み、それを楽しむことだと
思っています。 

(註*1) たとえば、平川直弘、岩崎智彦「原子炉物理入門」(東北大学出版会)

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  ■ 「消えた年金問題」に直面して頭をよぎったこと ■
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   『信大物理同窓会報』編集委員 松原正樹 (文理10・八王子市在住)
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 イタリア在住の著名な作家の話による。年金行方不明問題はイタリアで起こ
っても日本では起こり得ないと思っていたが起こった。逆にイタリア人による
とイタリアでは起こらないと云う。それはイタリアでは総背番号制が存在する
からだと云う。何故それが存在するか、それはイタリア人はかって一度もお役
人のやる事を信用した事がないからだと云う。

 数年前、企業を定年退職した際、社会保険庁に出頭して年金受け取りの手続
きをした。

 コンピュータから打ち出された数字と係員のもっともらしい対応を信じて、
自分の試算より少ないと思いながら戻った。今回明るみになった社会保険庁の
杜撰な管理、無能、無責任、無駄な官僚、お役所に対する信頼が、私のなかで
完全に崩壊した。

 昔からお上の云うことは多少の疑いは持つものの大概は従って来た。最後は
お役所が何とかしてくれるものと思って生きてきた。これでは何時までも国民
の自立心は養成されない。屋台骨が骨太にならない。お役所のやる事を疑って
かかる良い機会である。

 歴史上最初に年金制度を考案したのは、初代ローマ皇帝アウグストゥスだと
される。
                           〜〜〜〜〜
 国家のために尽くした兵士の老後を保障することで、  \______/
国家の繁栄をもたらしたと云う。長い歴史を有するイタ  /   \
リア、ヨーロッパの国々の人々は蓄積された歴史の中か  o。 _/}  ,\
ら伺い知れない智恵とノウハウで行政との関係を上手く   <')_><{ l
やっているのか。年金問題に関わらず。         \ `  `/
                                
======================================================================
 ┃イ┃ベ┃ン┃ト ┃ご┃案┃内  ■ 信州大学新技術説明会 ■
 ┗━┗━┗━┗━ ┗━┗━┗━         
           信州大学研究推進部産学官地域連携課からの連絡です。
---------------------------------------------------------------------- 
■期日:8月3日(金曜日)10:00-17:00 17:00より情報交換会 
■公式HP:( http://www.shinshu-u.ac.jp/news/htm/00845.htm  )
■場所:JSTホール(東京・市ヶ谷)
    会場のHP:( http://jstshingi.jp/shinshu/access.html )
■内容:信州大学の持つ特許(未公開特許含む)を9件紹介いたします。 
    共同研究・実用化などを希望する企業との相談をお受けいたします。 

※今回の新技術説明会は東京での開催ということもありますので、 特に関東
地区にお住まいの信州大学のOBの皆様に聞いていただきたくご連絡をいたし
ました。 

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 □■新たに┃同┃窓┃会┃員┃登┃録 された面々のプロフィール  
 □■改めて┗━┗━┗━┗━┗━┗━   (順不同=到着順)
  □▲会員登録のページ:(http://www.supaa.com/supaa_form.html)
----------------------------------------------------------------------
 \ | /   ◎ホームページ上から「会員登録」されますと、当会のメーリ
 ― ◯ ─   ングリストにも追加されます。そのルートから、当メルマガ会報
 / | \   も配信されます。会員側からも、当MLの代表メ−ルアドレス
           (ml@supaa.com)宛にメールを発信されますと、全登録会員に届
      く仕組みです。なお、この個人情報項目はホームページには削除
      してアップロードされます。        (以下、到着順) 
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(省略)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◎住所、メールアドレスなどに変更が出た場合は、「同窓会員登録」から再
 度ご連絡ください。
 ◎現在、当会メーリングリストの会員数は280余名です。まだ未加入の卒業生
 をご存じの方は、当会のことを伝達いただければ幸いです。
   
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 <再録>■「同窓会費」は終身会費として1万円。『会計細則』決まる!■
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 1.同窓会費は終身会費として1万円とする。一括払いを原則とするが、本
 人からの申し出があった場合は事務局長が分割払いを認めることができる。

 2.事務局長名で金融機関に同窓会の口座を設ける。事務局長が通帳・印鑑
 を 管理する。会計担当がカードを管理して口座からの出し入れなどを行う。
 
 3.在校生からの同窓会費徴収は、事務局が徴収日を決めて実施する。徴収
 後、在校生の会費支払い者リストは、すみやかに会長ほか、会計担当および
 関連事務局員に伝達する。

 4.金融機関への振込み手数料は会員の負担とする。

 5.会計担当は、年1回開催する総会を利用したり、メールで呼びかけたり
 して、 卒業生からの会費徴収に勤める。

 6.毎年開催の同窓会総会における参加費の徴集など会計管理については、
 その年の幹事が担当し、事務局が補佐する。必要経費は事務局から事前に仮
 払いのかたちで支出できる。幹事は開催後しかるべく早く収支を事務局に報
 告し清算する。 

 7.会計年度を4月から翌年3月とする。           ┳ξ
 会計はすみやかに決算報告を作成                  ●●●
 して会計監査担当から監査を受ける。               ●●
                                                  ●
 8.本細則の改正は総会で行う。
            ┏━┳━┳━┳━┓
 ▼下記いずれかの口座に┃同┃窓┃会┃費┃のお振込みをお願いします!
            ┗━┻━┻━┻━┛
 ------------------------------------------------------------------
  ◆郵便局の場合/通常郵便貯金 
  記号:11150 番号:20343411
  口座名義:信大物理同窓会 代表者 武田三男(たけだみつお)
  住所:390-8621 松本市旭3-1-1

  ◆銀行の場合/八十二銀行 信州大学前支店
  店番号:421 普通預金 口座番号:650215  
  口座名義:信大物理同窓会 代表者 武田三男(たけだみつお)
  住所:390-8621 松本市旭3-1-1
           
 ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄ ◎編集雑記◎/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄

  /\ ☆  ●文理7回卒の富井義さんから寄稿いただいた、思い出話の原
 │○│       稿はたいへん面白く、興味深いものでした。思誠寮に入ったら
 │ │     最後(?)、そのスタイルにすっかり嵌ってしまったこと。松
/| |\   崎先生にお世話になったこと。当時の師弟の距離の近さに驚か            
 ̄ ̄ ̄ ̄    されました。開学早々のこうした出来事やエピソードを語れる
 ||||     OBがだんだん少なくなってきています。富井さんには、これを
       機に、連載として数回書いていただきたいと思います。
●さきほど、SKYPEによる事務局会議を修了しました。参加者の在住先は、八
王子、桐生、藤沢、東京、名古屋、横浜。自宅に居ながらにして会議が開ける
便利な時代になったもの。さて、そこで話題になったのは「物理会に参加する
教職員の少なさ」。信大卒でなくても立派な会員ですから、松本で開かれる総
会のときだけでも、大いに参加いただけるようアプローチが必要のよう。(T)

○富井さんからは昔の文理の懐かしい学生生活を伺いました。その後のお話が
気になります。つづきを是非お願い致します。また理学部卒の丸山さんからは
社会の第一戦で活躍している様子を報告して戴きました。有難うございました。
これからも物理科の出身者が如何なるところで活躍しているか興味津々で楽し
みです。
○来る8日月4日(土)は、松本に於いて物理同窓会が開催されます。夏のイ
ベントが盛り沢山です。30名あまりの同窓生が集まります。夏休みを取って懐
かしい松本にお出で下さいませんか。               (M.M)

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■■■■■ MAILMAGAZINE BULLETIN 『信大物理同窓会報』0018号 ■■■■■
       ■ 2007年7月25日  編集・発行/信大物理同窓会事務局
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